- 最近副業をするのがおすすめとよく聞くんだけど…
- エンジニアにとって、どんなメリットやデメリットがあるんだろう
- 自分に副業が合っているか教えて!
副業のメリットというと、多くの人が収入アップをイメージするでしょう。ですが、それは副業のメリットの一要素にすぎません。
私は2年間エンジニアのスキルを活かして副業を行なっていますが、副業は効率的に収入を増やすとともに、様々なスキルを習得し自分の市場価値を上げる有効な手段であると確信しています。
当記事では、その経験から実感したエンジニアが副業をする具体的なメリットとデメリットを解説します。
この記事の内容を理解することで、エンジニアならではの副業のメリットとデメリットを多面的に理解し、自分が副業を始めるべきかの判断ができるようになるでしょう。

副業は思いがけないメリットを持っているのを実感しているので、それをお伝えします!
約40%のエンジニアが副業を経験している
https://www.tech-street.jp/entry/research-sidejob より引用 ITエンジニアの副業経験率
パーソルキャリア社が2020年8月時点のITエンジニア500名を対象に行ったアンケート結果によると、およそ40%のITエンジニアが副業を経験しています。10人中4人が副業をしているという結果は、多くの人にとって意外なデータでしょう。
これだけ多くのエンジニアが副業を経験しているのは、エンジニアが副業をするメリットがあることを物語っています。
実際、副業経験率が約40%という結果は他業種と比較しても高い数値です。それは、IT業界の特性が副業と相性が良いことが一役買っています。
エンジニアと副業の相性は良い
エンジニアは、以下の性質から副業との相性が良いと言えます。
- ITスキルは様々な企業で活かしやすい
- リモートで仕事をしやすい
- 慢性的に人手不足の業界である
つまり、スキルのポータビリティー(可搬性)が高く、働く場所にとらわれにくく、需要が多いために副業をしやすいと言えるでしょう。これらの要素は、副業を継続するためにプラスに働きます。



エンジニアにとっては追い風だね!
現役エンジニアが副業するメリット5選


エンジニアは副業をすることで、非常に大きなメリットがあります。エンジニアが副業をするメリットは以下の通りです。
- 副収入が得られる
- 本業とは異なるスキルが身に付く
- 他社や同業種の人間関係が広がる
- 節税をしながら効率よく手取り収入を上げられる
- 独立するための足がかりになる
中には意外なものもあるかもしれません。それぞれ解説していきます。
副収入が得られる
副業を行うと、本業の給与以外の収入を得ることができます。月5万円、年間で60万円の収入を得ることは、エンジニアの経験を活かせば現実的に達成可能な目標です。
年収を60万円上げるのは多くの人にとってそれなりに大変なことだと思いますし、何より自分でコントロールができない場合が多いです。一方で副業は、自分で収入をコントロールしやすいというメリットがあります。
普段は月5万円を目安に稼働しているけど、余裕のある月は稼働を増やして月10万稼ぐことも十分可能です。本業・プライベートの都合に合わせて、収入を設計していきましょう。
残業で稼いだ方が手っ取り早いという意見がありますが、私はそれでも副業をおすすめしたいです。なぜなら、副業をすることで収入源の分散になるからです。
収入源を複数用意しておくことで、会社事情による突然の収入減に備えることができます。



サーバーの冗長化をすることで、システムの安定性を高めるのとも似ているね!
本業とは異なるスキルが身に付く
副業に取り組むことで本業とはまた違ったスキルが身に付きます。
まず第一に、エンジニアの本領である技術力を伸ばすことができます。普段メインで使用している技術とは異なった技術を経験できることが多いからです。
例えば、以下のような挑戦ができるでしょう。
- Vueを普段使っているエンジニアが、Reactに挑戦する
- PHPを普段使っているエンジニアが、Goに挑戦する
- バックエンドエンジニアが、クラウドインフラのアーキテクチャ設計・構築に挑戦する
- AWSのエンジニアが、GCPに挑戦する
このように、普段使っている技術の知見を活かしつつ、技術の幅を広げていくことができます。通常、実務で別の技術を積むには転職や異動をする必要がありますが、いずれもそれなりにリスクの伴う行為です。
副業ならこれらのリスクなく技術力を伸ばすことができるのは大きなメリットといえるでしょう。
意外かもしれませんが、副業を続けていくためには、技術力以外のスキルが重要です。案件を継続的に獲得し、クライアントやユーザーに確実に価値提供をしつつ、売上を上げていくことは技術力だけでは絶対にできません。
副業に取り組む中で、以下のようなビジネスパーソンとしてのスキルも身に付きます。
- 案件獲得するための営業力・マーケティング力
- 適正な条件で仕事を請けるための交渉力
- 副業の範囲でできることを誤解なく伝える期待値コントロールの能力
- 本業と副業を両立させる時間管理能力
- 会計や税金の知識
一見すると、すごく高いハードルのように思うかもしれませんが、現時点でこれらが必要なわけではありません。副業を続けていくことで、これらのスキルを身につけていけるので安心してください。



副業で身についたスキルが自然に本業で活き、評価が上がって年収が上がってしまうというのは、副業エンジニア仲間の間ではあるあるです(笑)
他社や同業種の人間関係が広がる
所属する会社以外での人間関係が広がることもメリットです。人間関係を広げておくことで、転職・副業参画の可能性が広がります。
案件獲得のための営業活動を続けていると、「今は受け入れる枠がないけど、今後採用を考えたい」、「もし手が空いたら、参画を考えてほしい」と言っていただけることがあります。
こういった見込みクライアントとの関係を持っておくと、参画していた案件が終了になった場合などに、次の案件に移行しやすくなります。継続的に案件を獲得していくには、他社との繋がりを持っておくとよいでしょう。
同じ境遇である副業エンジニアとのつながりも価値が高いです。案件紹介などの情報交換ができますし、困ったときに相談できる仲間がいると心強いです。
自身の経験からも、副業は孤独な戦いになりやすいです。モチベーションを持続するのが難しいと感じるタイミングは必ず訪れます。そんな時に励ましあったり、刺激をもらったり、同じ境遇の仲間がいることは心の支えになります。
副業を始めるエンジニアには、SNSやオンラインコミュニティなどで一緒に頑張る仲間を探してみることをおすすめします。
節税をしながら効率よく手取り収入を増やせる
副業では節税をすることで効率的に手取り収入を増やせます。例えば、副業収入が年間60万増えるのと、本業の給与収入が年間60万増えるのとでは、手取りの金額は全く異なります。
本業での給与収入には住民税・所得税がかかります。税率は人によりますが、20 – 33%くらいの人が多いです。
年間60万 × (20% 〜 33% ) = 年間 12〜20 万
普段は天引きされていて意識しない場合が多いのですが、これだけの税金を支払っています。
一方で、副業収入では年間60万であれば、「青色申告特別控除」制度を活用することで、副業収入分の税金を1円も支払う必要がなくなります。年間 12〜20 万円かかるはずの税金が、0円で済むというのはすごいことだと思いませんか?
制度活用の他にも、売上を上げるために必要な費用は経費として計上することで節税もできます。節税というと怪しいイメージを持たれる方もいますが、全ての企業・事業主が利用している当然の権利を行使しているだけなので安心してください。
年収で見れば同じなのに、節税の結果、なぜか手取りの収入が全く違っている。これは副業の大きなメリットです。



頭で分かっていても、この効果は実際に経験してみないと体感できません。凄まじい威力なので、ぜひ体感できるようになってほしいです!
独立するための足がかりになる
これまで解説してきたメリットは、全てフリーランスとして独立するためのハードルを大きく下げます。
- 収入アップにより貯金を増え、リスクのある挑戦をする土台が整っている
- 自分のスキルの市場価値を知っており、適正価格で売り込むことができる
- 様々な技術の実務経験を積み、色々な案件に対応できる
- 自身を管理し、確実にクライアントやユーザーに価値提供を続けられる
- 同業のエンジニアや、複数の企業とつながりを持っている
- 会計・税金の知識を持っている
会社員でありながらこれらのスキルを持っている人は、何の準備もなくフリーランスの世界に飛び込む人より、成功確率が高くなるでしょう。実際に、副業で経験を積んでフリーランスとして独立して成功している人は数多くいます。
自分はフリーランスなんて全く考えてないよ!という人もいると思います。それはあくまで現時点での考えで、何かのきっかけで変わることもあり得ます。
「フリーランスを選べる状態で会社員でいる状態」と、「会社員の選択肢しかない状態」というのは全く違います。前者は変化に強く、後者は変化に弱い状態です。
実際に私も今の会社が気に入っているので、独立する気は今のところありませんが、会社の方針変更などで居心地が悪くなれば独立を検討することもできます。「選択肢を持っている状態」というのは、収入や心の安定につながります。
現役エンジニアが副業するデメリット3選


現役エンジニアが副業をするメリットはたくさんありますが、一方でデメリットがあることも認識しておきましょう。
- 仕事に使う時間が多くなってしまう
- 年間20万円以上稼ぐと確定申告が必須
- 副業禁止の会社では対策が必要



収入アップもやりがいがありますが、無理なく自分に合った方法で続けていくことがとても大切です!健康に勝るものはありません。
仕事に使う時間が多くなってしまう
副業を始めると本業に加えて仕事をする時間が増えるので、必然的に仕事以外に使える時間の割合が小さくなります。当然、副業をする前と同じように過ごしていると、時間を確保することはできません。
例えば週10時間ほどを副業に割きたいと考えたら、週10時間分の何かをやめる必要があるのです。この「何かをやめる」必要があることがデメリットになります。
おすすめの方法は、満足度の低いものに使う時間を減らし、メリハリのある時間の使い方を意識することです。たとえば、楽しくもない付き合いの飲み会に参加するのをやめたり、惰性で続けている動画を見ながらの晩酌の頻度を減らしたりするようなことが該当します。
注意してほしいのは、満足度の低いものに使う時間を減らすことが大切ということです。意気込んで睡眠時間を削って取り組もうとする人がいますが、これはおすすめしません。
副業を続けていくためには、健康を害さない無理のない取り組み方をすることが重要です。以下のような方法で、時間を捻出することもおすすめです。
- 本業の残業をやめる
- 家族と家事の役割分担をする
- 時短家電の導入や時短サービスを活用する
年間20万円以上稼ぐと確定申告が必須
年間20万円以上稼ぐ人は、確定申告が必ず必要になります。副業収入のない会社員の多くは年末調整で納税が完了することが多いので、確定申告をする方法を学ぶ必要があることはデメリットともなり得ます。
収入、経費、控除の考え方など、初心者にはつまずくポイントが多く、学習に数10時間程度は必要でしょう。
ただ、確定申告の仕方を学ぶことは、「節税する力が身に付く」というメリットの裏返しでもあります。
1回学ぶことで、そのスキルは一生使うことができます。最初は時間がかかりますが、投資対効果は大きいです。
副業禁止の会社では対策が必要
政府が企業に対して副業推進を推奨しているとはいえ、副業禁止の会社はまだまだ多いです。副業が社内規定で禁止されている企業に所属する方が副業を行っているのが発覚すると、最悪の懲戒処分となる可能性があるため注意が必要です。
言わなければバレないだろうと考えて、楽観的に副業を始めることはおすすめしません。副業禁止の副業をしたい場合は、しっかり調べて慎重に取り組むようにしましょう。
ゆるえん研でも、今後解説記事を作成していこうと思います。
まとめ:現役エンジニアの副業のメリットはとても大きい!
本記事では、現役エンジニアが副業を行うメリットとデメリットを紹介しました。
エンジニアが副業を行うことで、以下のようなメリットが得られます。
- 収入アップができる
- 技術力やビジネスパーソンとしてのスキルが上がり、自分の市場価値を上げられる
- 独立の準備ができる
上記の経験をすることで、確実に人生の選択肢や可能性が広がります。



お金も稼げて、いい経験が積めた結果、自分の市場価値が上がる。まさに一石三鳥ですね!
自分に無理なく働ける働き方を見つけて、自分の選択肢・可能性を広げていきましょう!
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